新ジャンル小話投下
2007-08-13 Mon 20:32

現在目下はまり中の某へたりあ、
拍手小ネタの夏祭り編を突発で書きました。


興味ある方は読んでみて下さい。米英シリアス風味?

※実在の国名とは一切関係ありません。嫌な方は回れ右を。

ぱんと小気味良い音がして、続いてことりと何かが倒れる音がした。
やった、また当たったよ!と大いにはしゃぐ大きな子供を、
イギリスは呆れ顔で見やった。

(そりゃそうだろうよ。お前の射撃の腕は疑ってねえよ)

大喜びする子供とは反対に、射的屋の親父は青い顔をしている。
金魚掬いとは違って射的は一回ごとにお金を支払っている。
当て続けたからといって、一回ごとのお代は確実に入るのだ。
客である以上文句を言うことも出来ず、親父はただ途方に暮れている。

(一撃必中じゃあ、儲けも何もないよな)

困惑する親父には気付かず、無邪気にアメリカが振り返った。
訴えるような視線と無意識の眼差し。

――ああ、馬鹿だ、と、イギリスは思う。

こんなことで嬉しいと思う自分がいる。
過去の記憶は息苦しさと、懐かしさ、そして寂寥感を感じさせる。


「もう、気が済んだだろ。そろそろ行くぞ」
「えっ、でもまだ、」
「アメリカはすごいな」
「――っ」

言葉と共に頭を乱暴に撫でてやる。
はじかれたように驚いたアメリカの顔を見て、また馬鹿だなと思った。
なんで、と、動いた唇は音を紡がなかった。
例え聞かれたとしてもイギリスは答えるつもりはなかったが。

「ほら、向こうで日本が待ってる」
「う、うん」


屋台を後にした二人に言葉はなかった。
――ただ繋がっていたのはお互いの手のひら。



おしまい。











・・・・・・・・・・・・・・(´∀`)


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